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北への石油全面禁輸“除外”米が中国に打診

2017年9月11日 12:38

 北朝鮮に対する国連の新たな制裁決議案をめぐってアメリカが制裁に慎重な中国の同意を得るため、北朝鮮への石油の全面輸出禁止を制裁の中身から外すことを打診していたことが明らかになった。

 国連の安全保障理事会でアメリカは、北朝鮮への石油や石油製品の全面輸出禁止や金正恩委員長の国外渡航禁止などを盛り込んだ強い制裁決議案の採決を行いたい考え。外務省関係者によると、決議案には対話を重視する中国が慎重な姿勢を示す中、アメリカが中国に対して制裁の最も強いカードといわれる石油の全面輸出禁止を外すことを打診していたことがNNNの取材で明らかになった。

 しかし、中国側はさらに制裁を弱めることを求めているということで、アメリカと中国との間で最終合意には至っていないという。さらに、制裁強化にロシアも慎重な姿勢を示していてギリギリの交渉が続いている。

 決議案をめぐって日本政府関係者は「石油の全面輸出禁止が無理でも一部石油製品の禁止を求め交渉を続ける」と述べている。また、別の政府関係者は「最終的には海外での北朝鮮労働者を全面的に規制することと、北朝鮮産の繊維の輸出禁止などが盛り込まれるだろう」と話している。